ほくろを取るとガン化するのではりませんか?と聞かれることがあります。
医学的に安全性が確立されたレーザー取る方法や切り取る方法で処置をする場合は、ほくろを取ってガン化することはありません。では、どうしてほくろを取るとガン化すると言われるのでしょうか。
たとえば、最も悪性度の高い悪性黒色腫になんらかの処置を施すと、別な場所に転移することがあります。また、悪性度の低い基底細胞癌を取った場合でも、取り残しがあると高い確率で再発します。
どちらの場合も、今あるほくろがガン化するのではなく、取ったあとにガンであることが判明することがほとんどなので、ほくろを取るとガン化するように思われるのでしょう。
実際の診療現場では、初診で悪性が疑われる場合は、迂闊に取ることはせずに、拡大切除や薬物療法の必要性を考慮して、対応できる施設に紹介させていただくこととなります。
しかし、民間療法として、ご自身で薬品・漢方・もぐさなどを使って取る場合や、エステで医学的判断ができない人が、ほくろをとる場合は、状況が違ってきます。
皮膚への刺激を何度も何度も不用意に繰り返すこれらの方法は、周囲の皮膚への悪影響で何年後かに皮膚がガン化する可能性は否定できません。
厚生労働省の認可を受けていない薬品などを個人輸入して使う場合などは、安全性が確立されていないのでなおさら危険です。
たとえほくろ、されどほくろです。
ほくろの徹底解説シリーズ