ヒアルロン酸注射とボトックス注射は美容医療においても広く普及しており、当院でも非常に患者様の多い治療法です。
たくさん治療をする中で組み合わせについてもご質問、ご相談を頂くことが多いですので、詳しく解説させていただこうと思います。
ボトックス注射（ボツリヌストキシン毒素）による治療原理
もうご存じの方も多いかと思いますがボトックス注射はボツリヌストキシン毒素が正式名になります。
（毒素と聞くと怖いように思われますが、美容で使用する毒素量は非常に薄く、そして少量ですので、全身に影響を及ぼすことはありませんので、その点はご安心ください。）
ボトックスは筋肉を動かなくする作用をもつ薬です。皮膚にできるしわは表情筋（筋肉）が動くことでしわができます。
ですから、眉間や額、目尻など力を入れるとしわが出来る部位の筋肉の動きを弱めることで物理的にしわをできるのを予防・治療する方法で用いられます。
適切な部位に適切な量を注入することで生活に支障出ることなく、しわを治療することができる画期的な治療法です。
注入後、約2～3日で効き始めます。
私たちはFIXと呼んでいますが、約7日程度で効果が最大になります。
持続は3ヶ月程度で、長い方だと5ヶ月程度です。多くの方は気になり始めたら追加でうっていくという方が多いです。
初めてボトックス注射をされる方は、顔が動かなくなるんじゃないかと心配される方がいらっしゃいますが数十以上ある顔面筋肉の一部のみを対象としますので、しわが刻まれやすい、又はしわを刻む要因となる部位だけをターゲットに注入しますので、やり過ぎ入れすぎでない限りそうした心配は無用です。
もちろん、不適切な位置に不適切な量を打ってしまうと右は動くけど、左が動かないなどの極端な差異症状が出てしまったりします。
また、額に多く注入し過ぎると一切眉毛が動かなくなり、瞼が上がりにくくなる眼瞼下垂などの副作用を起こすことがあります。
ですから、確かな技術で正確な位置に適切な量を注入することが大切な治療になります。
また、ボトックス注射は咬筋と呼ばれるエラ部分に注入することで、小顔効果として用いられることもあります。
咬筋は年齢を重ねるごとに発達しやすい筋肉ですので、ボトックスを注入することでフェイスラインが綺麗になる人気の治療部位でもあります。
さらに広頸筋（口をイーっとした時に首元が筋張る筋肉）という部位に注入することでもフェイスラインをより綺麗に整える作用があり、アンチエイジング治療、特にたるみ治療の一環として希望される方が多い部位になります。
このようにボトックス注射は主にしわの治療として用いることの多い治療法です。
ヒアルロン酸注射による治療原理
ヒアルロン酸注射は筋肉への作用ではなく、もともと窪んでいる部位を持ち上げたり、補ったりする目的で作られた治療法です。
最近では骨が萎縮したことで組織のボリュームが減った部位を補う目的に使われることが多くなっています。
また、リガメントという靭帯を持ち上げるために靭帯周辺に注入するという技法などもあります。
老化が進むとどうしてもボリュームロスという現象が発生します。
骨の損失・後退、皮下脂肪などの損失・減少は加齢とともに起こる老化現象です。
このボリュームロスはどうしてもリフトアップなどの手術、機械治療で補うことが困難とされます。
しかし、ヒアルロン酸注射はこのボリュームを補うことができ、美容外科界において若返り治療に欠かすことのできない治療法です。
適用部位は多岐に渡りますが、主な部位としては頬、こめかみ、フェイスライン、ほうれい線、マリオネットラインに用いられることが非常に多いです。
アンチエイジング治療で有効な組み合わせ治療
老化のメカニズムは骨の損失や後退、筋肉の肥大・拘縮、脂肪の減少などボリュームロスが起き支えを失い、重力に耐えきれなくなった組織が下垂していくことで起こります。
この骨や筋肉、脂肪の変化によって起こるボリュームロスの治療にはヒアルロン酸注射が効果的です。土台を構築するイメージに近いものです。
そして、実年齢より老けて見えるしわにはもう１つあります。それは、表情じわです。筋肉の動きによる癖じわとも言われ、年齢とともにしわは刻まれていきます。この表情じわの改善・予防に効果的なのがボトックス注射です。
ボトックス注射とヒアルロン酸注射を組み合わせることで老けて見えるあらゆる”しわ”を改善・予防ができ、大変若返り効果が期待できる画期的な組み合わせ治療と言えます。
この２つを組み合わせた症例はこちらを参照ください。
ヒアルロン酸注射に関してはこちらの記事も合わせて参照ください。
→ヒアルロン酸注射で何歳若返る？適正量はどれくらい？
→美容整形で何歳くらいまで若くなれるのか
→ヒアルロン酸で手の甲が若返る！
セルフケアやたるみ治療などのアンチエイジング治療の選び方を動画でもご紹介しております。ご興味がありましたら、Youtube動画もご覧ください。
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