なぜか同じ年齢でも若々しく見えるという方がいますが、この理由に「太っている」かどうかが関わっているというと少し驚くかもしれません。
一般にあまり良いイメージがない、太っているという状態ですが、エイジング対策としては実は重要なポイントだったりします。
そこで今回は、「太っていると若く見えるのか?」というテーマに絞って、美容外科的な観点からいろいろと解説していきたいと思います。
老けて見えにくいのは痩せ or ポッチャリ?
まずは、結論から言います。
結論から言えば、顔は少し太っている方が若く見えます。
ただ、この原理は、顔に限ったことで太っている程度にもよるので、絶対的な指標というわけではありません。からだが太りすぎていれば老けて見えますし、過度に顔が太り過ぎていれば老けてみえます。
あくまで若く見えるのは、少し太っているレベル程度ということがポイントです。顔に関しては少し脂肪がついている方が若く見えることをまずは理解しておいてください。
痩せたい(痩せている)けど老けて見えないためには?
50代、60代くらいになってくると多くの方が「痩せたい」と思うようになります。
若い頃に痩せていた方は、あの頃のようなスリムな体型に戻りたいと思うことでしょう。
また、健康のためなどに体を引き締めたい方もいるのではないでしょうか?
「痩せたい」と思うこと自体は、特に問題はありません。むしろ、からだや健康のことを考えるのであれば、太りすぎよりは健康的に痩せている方が良いかと思います。
顔だけは痩せすぎに気をつけること!
健康的に痩せることは問題はありませんが、顔に関してだけは痩せることによって老けて見える原因になります。特に目の下は注意が必要です。
体が痩せてきて、目の下にへこみやクマができると「やつれている感じ」がでてしまい、非常に老けて見えてしまいがちです。
さらに急激に痩せた場合にも注意が必要です。急激に痩せてしまうと顔の皮膚が余ってしまい、たるみの原因になります。
脂肪や骨格に対して相対的に皮膚が余って、余った皮膚がたるんでしまうからです。
まとめると、顔に関して言えば、次の2点には十分に注意しましょう。
- ● 痩せすぎ(過度なダイエット)
● 急激に痩せる(急激なダイエット)
痩せた部分はヒアルロン酸でボリュームを補う
体は痩せたいが顔も痩せてしまう、もしくはすでに顔も痩せてしまったという方の場合には、ボリュームを補うヒアルロン酸注射がおすすめです。
- ● 脂肪が減りすぎてたるんでしまった
● 目の下がくぼんでしまった
● クマができてしまった
● フェイスラインがたるんでしまった
● ほうれい線が深くなってしまった
これらの症状にヒアルロン酸注射は効果があります。
くぼみやクマにはヒアルロン酸でボリュームを補うことができ、脂肪が減りすぎてフェイスラインの皮膚がたるんだ場合には、フェイスラインに直接注射することでも改善を期待できます。
フェイスラインだけではなく、ほうれい線が深くなっている場合にも、脂肪の減少を補うヒアルロン酸注射が有効です。皮膚を下から持ち上げてたるみによる老けを改善します。
太り過ぎの老けにはどんな治療が効果的?
では、今度は逆に太り過ぎで老けてみえている場合の治療法についてお話します。なかなか痩せることができない人には美容医療の手を借りるのがおすすめです。
顔や体が太っていてなかなか痩せられない人には、脂肪を減らす治療があります。
特に顔に脂肪が多く老けて見えている場合には、顔の脂肪を減らして肌を引き締める治療がおすすめです。ここでは3つの治療法についてご紹介します。
①サーマクール(高周波)
脂肪による老けに対応するのが、サーマクールという高周波を用いた機械です。
サーマクールは治療ターゲットが脂肪であるため、脂肪によるたるみが出てきている人におすすめの治療になります。脂肪に熱を加えて肌を引き締め、たるみを予防・改善してくれます。
②ウルトラセルQプラス(超音波)
次に超音波を利用したウルトラセルQプラスです。最近、ウルトラセルQプラスに新しいリニアタイプのカートリッジが開発されたことでも話題になっています。
この新しいリニアタイプのカートリッジのターゲットは脂肪です。従来のウルトラセルQプラスには期待できなかった、あご下やフェイスラインの脂肪を減らして肌の引き締める効果が期待できます。
なかなかダイエットに取り組んでも顔が痩せられない方には、サーマクール(高周波)とウルトラセルQプラスリニアタイプ(超音波)の2つを組み合わせてた治療がおすすめです。
顔の脂肪量によって治療方法は異なる
50代、60代になってから体型が変化し、痩せたいと思うお気持ちはよく分かります。
私自身も太ってきてしまっているので、痩せなくてはと思っているところです。
ただ、注意したいのは、顔まで痩せすぎてしまうと老けた印象になってしまうことです。
もし顔も痩せてしまった場合には、へこみやくぼみのボリュームを補うヒアルロン酸注射がおすすめです。逆に痩せることがなかなか難しい方は、サーマクール(高周波)またはウルトラセルQプラスリニアタイプ(超音波)による治療で脂肪を減らして肌を引き締めて、若く見せていくことがおすすめです。
極端に「痩せている」、「太っている」状態ではない方は、どちらの治療が適しているかの判断は難しいと思います。まずは当院に気軽に相談いただけたらなと思います。
体型に合わせた適切な治療選定が大切
今回は、「少し太っている方が老けにくいのか?」という疑問に対して解説してきました。
たしかに少しぽっちゃりしている方はお肌にハリがあるように見えて、若々しくみえる傾向があります。だからと言って、健康的な体型の方を若々しさのために無理矢理太らせるのは本末転倒です。
顔が痩せてしまった場合の治療と、太りすぎている場合の治療は、身体の場合とは異なることを認識していただけたらと思います。
どんな治療が自分に合っているか迷った場合には、当院にお気軽にご相談いただければと思います。