当院には、
ほくろ取りで
ご来院される
患者様が
多くおられます。
たとえば
ほくろをレーザーで
取った後は、
傷を保護するために
テープを貼っていたく
必要があります。
このテープは、
ハイドロコロイドと
よばれる材質で
床ずれ（褥創）の
治療の研究から
開発されたテープです。
傷を乾燥させることなく
傷を早くキレイに
閉じる事が可能です。
昔は、
傷を乾かすように
私たち医師も
教えられました。
その後、床ずれの
研究がすすみ、
例外的な場合を除き
床ずれに限らず
傷は乾燥させない方が
早くキレイに治ると
分かっています。
しかし、
医学の世界でも
何年も何年も
乾かした方が良いと
教えられてきたので
その概念を
ひっくり返すには
なかなか抵抗があります。
未だに、
医師であっても
傷は乾かせ乾かせと
呪文の様に、
言い続けておられる
お医者様もおられます。
医師でさえ、
そのようなのですから
一般の方の場合は
なおさらです。
ほくろを取る際に
処置後は、
乾かさないように
必ずテープを
貼り続けてくださいねと
説明させて頂いても
テープを貼らずに
かさぶたにしてしまって
いる方がまれに
おられます。
かさぶたができた時点で
ご本人さんは
治っていると
思われていますが
堅い堅いかさぶたの下は
まだ皮膚が生えていなくて
場合によっては、
小さく膿がこもったりして
皮膚が伸びるのを
遅らせてしまいます。
かさぶたにしてしまうと
傷跡も、目立ちやすい
傾向があります。
今まで、
教えられてきたことや
常識と考えられていたことを
急に変えていくことは
難しいことですが
エビデンス（証拠）を
積み重ねて、
ゆっくりですが
医学の世界も日々
進歩していますので
私たちも、少しずつ
変化していかないと
いけませんね。