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動画の見すぎ注意!まぶたの皮膚が垂れ下がる《眼瞼下垂》

眼瞼下垂
2021.02.20.土曜日
眼瞼下垂 | 2021.02.20.土曜日

 

こんにちは、つかはらクリニックの塚原です。
今回は眼瞼下垂の症状と手術の適応についてのお話をしていきます、その前に少し余談として最近ハマった韓国ドラマのお話です。
最近、『愛の不時着』という韓国のドラマを観ました。ドラマの内容がすごく面白くて、16話完結を一気に観てしまいました。
人気のドラマなので内容はご存知の方も多いと思いますが、韓国と北朝鮮を舞台としたドラマで、非常に脚本がよくできている純愛ドラマです。
心が洗われる良いドラマなので、みなさんもお時間があればぜひ観てください。
ではそのドラマと眼瞼下垂の何が関係しているのか?という疑問が湧いてくるかと思いますが、実は「目の使いすぎ」と「眼瞼下垂」には大いに関係があります。
面白いドラマなので私のように止まらなくなり、そうなると夜遅くまで観てしまい目に負担がかかります。目に負担がかかると今回のテーマでもある「眼瞼下垂」のような眼の疾患になる可能性があるのです。
では本題である、当院でもご相談の多い眼瞼下垂について今回はお話させていただこうと思います。
今回は以下について説明させていただきます。
● 眼瞼下垂の症状
● 眼瞼下垂の悪化
眼瞼下垂の症状と悪化について、ここで知識を確認しておきましょう。

眼瞼下垂の症状とは

眼瞼下垂は、文字の通り「瞼が落ちてくる状態」を言います。
細かく言うと皮膚が余ることが原因で、瞼が落ちてくる、瞼が上げづらい状態のことです。広く捉えれば、年齢によって皮膚が余って落ちてくるだけでも、眼瞼下垂にも含められますし、若い人で皮膚は余ってなくても瞼が上げづらい状態になり瞼が落ちてくるのも眼瞼下垂に含まれます。

手術の適用となる眼瞼下垂は?

広い意味では瞼が重くなれば皮膚が余ってしまい眼瞼下垂ということになります。また、眼瞼下垂で特に気になるのが手術をするかどうかではないでしょうか?
手術の適用となるのは、以下のような場合です。
● 瞼が落ちてくることで生活の不便が生じる
● ものが見えにくくなっている
以上のような症状が伴っていることは、狭い意味での「眼瞼下垂」ということになります。
医学的にも厳密な定義はありませんが、瞼が落ちてくることによる様々な症状を含めて
当院では眼瞼下垂と呼んでおります。

眼瞼下垂の悪化

次は眼瞼下垂の悪化について説明していきます。
よく患者様から「眼瞼下垂を放置して、悪化してしまったらどうなるのか」という質問を受けることがあります。
例えば、眼瞼下垂の症状がある状態を放置してしまった場合に、すぐに生活に困るということはないと思います。
ただし、瞼が落ちてくることによって、次第に以下のような症状が出てくることはあります。
● ものが見えにくい
● 視野が狭くなる
● その他の症状が出てくる
もし、このような不便な症状が出ているならば、眼瞼下垂の手術を受けることを検討しても良いでしょう。

眼瞼下垂を放置するデメリット

眼瞼下垂による直接的な臨床症状ではありませんが、表情の癖が身についてしまうデメリットもあります。
どういう癖かと言いますと、「常に眉毛を上げる」という癖です。
「常に眉毛を上げる」という癖がついてしまうことにより、「おでこにシワ」がついてしまったり、眉毛を上げることにより、頭痛が起こるなどの副次的な症状が引き起こされる可能性があります。
眼瞼下垂はケースバイケースであり放置すると必ずしも悪いということではありませんが、関連する症状や表情の変化などに影響することも注意しておかなければなりません。

眼瞼下垂に関わる筋肉とその作用

眼瞼下垂はものが見えにくい、見た目の変化や、表情の癖だけでなく、肩こりなどの不定愁訴を起こす原因になります。これは瞼を挙げる筋肉と交感神経が関係しているためです。
瞼を上げる筋肉には、以下の2つがあります。
● ミュラー筋
● 眼瞼挙筋(がんけんきょきん)
これらの筋肉のうち「眼瞼挙筋」が緩むことで瞼が落ちてくることが多く、その奥に存在する「ミュラー筋」が一生懸命働くことで瞼全体の筋力不足を補おうとします。
しかし、「ミュラー筋」は交感神経(意思とは関係なく働く自律神経)により支配されているので一生懸命働こうとすることで、常に交感神経が興奮状態になり、身体も緊張状態になります。
交感神経が緊張状態になると、首周辺の筋肉にも力が入り、例えば肩こりにつながる可能性があります。また、眉毛を上げることでおでこの筋肉が常に緊張するため、おでこの筋肉の緊張が後背部に繋がって肩こりを悪化させることもあります。
ミュラー筋と眼瞼鋸筋については別の記事で詳しく説明させていただきます。

悪化する前に医師に相談を

眼瞼下垂は瞼が落ちてくることによる日常生活への不便だけでなく、間接的な症状(表情の癖や、肩こりなど)も起きる可能性があります。もし、眼瞼下垂が悪化してきたと感じた場合には、もしくは、その他の症状が気になる場合には医師に相談していただければと思います。

眼瞼下垂によるその他の症状(手足の冷え・便秘・うつ)

肩こりや頭痛など以外にも、数は少ないですが、他にも眼瞼下垂によって以下のような症状が引き起こされることがあります。
● 手足の冷え
● 便秘
● うつ
手足の冷えや便秘などは、ミュラー筋の緊張により交感神経が持続的に緊張状態になることで引き起こされる可能性があります。冷えや血流、便秘にも自律神経が深く関わっているためです。
稀なケースではありますが、うつ症状がでる患者様もいらっしゃいます。
そして実際に、眼瞼下垂の手術後に目を開きやすくなり、それに伴いうつ症状が改善されたという方もいらっしゃいます。
ただし、この患者様においては眼瞼下垂の手術によって改善がみられたということであり、眼瞼下垂の手術で必ずしも、全ての患者様においてうつ症状が改善されるということではありません。あくまでも一例として参考になさってください。

眼瞼下垂の定義

最後に眼瞼下垂の定義についてまとめます。
広い意味ではさまざまな症状を含めて「眼瞼下垂」であると説明しましたが、医学的に治療対象となるかについては定義が狭くなることに注意してください。
瞼の皮膚だけが垂れてくるというのは医学的には眼瞼下垂には含まれないと、当院では考えています。もちろん、患者様が瞼が垂れてきたことを眼瞼下垂と考えるのは間違いではありませんが、医学的な意味では眼瞼下垂ではなく、「皮膚弛緩症」に分類することもあります。
あくまで、単に瞼の皮膚だけが余っていて、実際に瞼を上げる力は残っているという患者様は医学的な意味では手術をするべき眼瞼下垂とは別の症状だと考えています。
手術など治療については個々の患者様の状態を見て、医師が判断をいたします。症状から自己診断されるのではなく医師にご相談いただければ幸いです。
当院の眼瞼下垂治療詳細ページ

 

眼瞼下垂についてはYoutubeでも動画をアップしております。
より分かりやすく解説しておりますので、是非動画もご覧ください。

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