母斑細胞性母瘢に比べて頻度は高くありませんが、ほくろに見えてもまったく由来の違うものとして青色母斑があります。
色がほくろより少し薄く青みがかっているのでその名がついています。母斑細胞由来ではなく、真皮メラノサイト(いわゆる青色母斑細胞)由来です。見た目はほくろとそっくりでも、その起源から病理学上ではアザの一種となります。
真皮は薄い表皮の下にあり、顔面で2mmほどの厚みがありますので、真皮メラノサイトが由来の青色母斑は、母斑細胞性母斑に比べ相当深く存在します。
この青色母斑は、治療でもは相当深く削らなければなりません。その分跡が残りやすく、さらにキズが残りやすい手足にできやすく、除去後に目立ちやすい傾向があります。
特に手の甲(手背)に、この青色母斑ができた場合は、母斑を取った跡がケロイドになりやすく、膨らんで相当大きな赤い跡として残ることがあるので、治療は慎重に行わなければなりません。
(つづく)