当院にもホクロがガンではないかと、心配されて来院される方が多くいます。
悪性度の低い基底細胞癌(基底細胞腫)の場合は、大きさも見た目もほとんど良性のホクロと変わらないことがあり、見た目だけで悪性か良性かを判断することは難しく、病理検査を行わなければ確定診断ができません。
当院でも、今までに1,000人にひとりくらいの確率で、基底細胞癌が見つかっております。基底細胞癌は、悪性度が低く転移することはほとんどありませんが、拡大切除が必要ですのでもう一度手術が必要となります。
逆に、皮膚のガンでもっとも悪性度の高い悪性黒色腫にはいくつかの特徴があり、比較的見た目で判断できます。
悪性黒色腫の特徴は、
1,いびつな形 Asymmetry(非対称)
2,境界不明瞭 Border(輪郭)
3,色調不均一 Color(色)
4,長径6mm以上 Diameter(径)
5,隆起(Elevation)
これらを覚えやすいように、頭文字から一文字ずつとってABCDEと表現されます。
初診時に悪性黒色腫が疑われた場合は、不用意にその場で処置をせず、最初から総合的な対応が可能な総合病院や大学病院に紹介させて頂きます。
ほくろ | 2011.07.02.土曜日