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【ニキビ】背中

ニキビ
2011.06.15.水曜日
ニキビ | 2011.06.15.水曜日

最近、背中のニキビに関する問合せが増えているので、ここでもう一度整理して説明させていただきます。まず、普段背中を洗う洗剤としてボディーソープを使っている場合は、当院では、一般の固型石鹸かピーリング石鹸に変更していただいています。ボディーソープは、弱酸性でお肌に優しいのは良いんですが、少し殺菌力が弱いような気がします。そのため、少しニキビ菌が増えやすいように思います。


次に、ホームケアとしてはピーリング剤入りの化粧水を、ふき取り化粧水感覚で使うことをお勧めします。角質が厚く重なることで、ニキビがたまりやすくなります。ピーリング化粧水はこの厚い角質を取り除いてくれます。また、しっかり化粧水やお薬を浸透させるためにも、ピーリング化粧水で下地を作ることで、効率よく皮膚に水分を供給できます。

ピーリング化粧水で準備ができたら、ビタミンCを中心とした化粧水を使います。ビタミンCといっても千差万別です。しっかり皮膚に浸透して、浸透したあと本物のビタミンCに変換される効率の高いビタミンCをふくむ化粧水を使ってください。

ビタミンCとして皮膚中で働く本物のビタミンCは大変不安定ですぐに破壊されてしまいます。そのままの形で皮膚に供給することは難しく、一般にはビタミンCの誘導体として、安定した類似品を化粧品に混ぜます。これを一般にビタミンCと十把一絡げに呼んでいて、効果はまちまちで全くちがいます。

このビタミンC誘導体は皮膚に吸収されたあとに、本物のビタミンCに変換されてはじめて効果が発揮されます。この変換効率も、ものによって相当大きな差があります。ですから、濃度だけではその効果を判断することができません。また、吸収されやすいだけでも効果は決められません。濃度、吸収率、変換率の高いバランスのとれたビタミンCを含んだ化粧水を選んでください。

次にトレチノイドと呼ばれるトレチノイン酸を含む軟膏を使って頂きます。シミがある方の場合はハイドロキノン入りのものをお勧めします。未だに理由は分からないのですが、ハイドロキノンが混じっていないトレチノイン酸軟膏よりも、ハイドロキノンが混じっているトレチノイン酸軟膏のほうが、ニキビ自体を改善する効果が大きいのです。

ハイドロキノンはシミを作らないようにする作用ですので、本来ニキビを治す効果はありません。しかし、ハイドロキノン入りのトレチノイン酸軟膏の方が、ニキビ自体への効果が大きいのです。今まで多くのニキビ患者さんを診させて頂いた経験則です。

最後は保湿剤です。お顔ほど背中は乾燥が強くないのですが、ニキビには乾燥は大敵です。昔はクリームの脂成分が酸化されて肌に悪影響を及ぼし、逆にニキビが増えるのでクリームの使用を避けられる方が多かったように思います。しかし、基礎化粧品もどんどん進化していますので、副作用としてニキビが増えるクリームは減っています。

乾燥させてしまうと皮膚の正常機能が損なわれ、ターンノーバーが乱れ角質が厚くなりニキビが増えます。さらに、皮膚を乾燥させると脳からは皮脂の分泌を増やしなさいとの命令が出ますので、皮脂の働きが活発になってニキビが増えてしまいます。

これから、背中を出すことが多くなる季節です。適切な処置とホームケアで、美しい背中を維持しましょう。

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