年が明けてからは
彼女とはほとんど
会うことができなく
なっていました。
それほど遠い
距離では
ありませんでしたが
目の前に迫った
卒業試験の波と
医師国家試験
準備で、あらゆる
時間が勉強に
むけられました。
その間は、
彼女のお父さんの
説得をお願いした
Tさんが、何度も
大阪から福井まで
足を運んでくださり
交渉にあたって
くださっていました。
進捗状況が
気になりましたが、
お任せした以上、
Tさんを信頼して
待つしかなく、
勉強に集中するように
努めました。
卒業試験も
滞りなくパスし、
いよいよ、
国家試験のみ
となりました。
医療系国家試験は
医師国家試験が
一番遅く
4月でした。
福井のドカ雪も
すでに融けて
しまっているのに
Tさんからは
事態が改善したとの
吉報が届くことは
ありませんでした。
もう、
なごり雪も降ることはなく、
ふたりが離ればなれに
ならなければならないときが
近づいてきていました。
(つづく)
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