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ボトックス注射の適応と注意点

ボトックス
2008.04.02.水曜日
ボトックス | 2008.04.02.水曜日

ボツリヌストキシン(ボトックス)はボツリヌス菌が作り出すタンパク質の一種で、筋肉の働きを弱める効果がある物質です。大量に体内に入り込むと呼吸筋の麻痺を起こし命に関わることがありますが、濃度を薄くすることで安全に利用することができ、今やシワ治療には欠かすことのできない存在です。
1984年に熊本で起こった辛子レンコン中毒では、このボツリヌストキシンのために、32人が中毒症状を発症し14人が死亡しています。ボツリヌス菌は空気に弱い嫌気性菌であり、辛子レンコンが真空パックだったことで逆に菌の増殖を促進してしまった結果です。
その後研究がすすみ、全身の中毒が起こることのない安全な薄い濃度で、眼瞼痙攀や顔面痙攀の治療薬として用いられています。そして、1990年からはシワの治療に用いられ始めました。目尻、眉間、前額(おでこ)、鼻のシワ治療に用います。また、下顎エラ部分の筋肉(咬筋)をボトックスで痩せさせる小顔治療や、ワキ、手のひら、足の裏の多汗症治療にも用いられています。
注射後24時間で聞き始め、5日から7日で筋肉機能はほぼ停止し、この筋肉が動かない効果は、4ヶ月から6ヶ月持続します。
アレルギーは1万人に一人くらいと言われており、大変安全なお薬です。赤ちゃん(胎児)に対する影響が、まだ研究されていないので、妊娠中、授乳中はボトックス注射は行うことができません。また、念のため男性も女性も注射後3ヶ月間は避妊していただいています。

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