つかはらクリニック院長のブログ

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【老け顔は何から治療改善するべき?】シワ&たるみ治療編

しわ、小じわ、たるみ
2021.05.04.火曜日
しわ、小じわ、たるみ | 2021.05.04.火曜日

 

老け顔を治したい、老け顔を予防したいと悩んでいる方はいませんか?老け顔の治療は順序立てて行うことが大切です。

老け顔の治療には適切な順番があるということについては、前回のシミ治療編の記事でご紹介しました。今回はその続きとなる、2番目と3番目の原因であるシワとたるみの治療編です。

老けた印象を与える最大の要因は肌の色合い、シミやくすみですが、その次に改善すべきなのが「シワ」と「たるみ」です。ただ、シワとたるみの治療といっても非常に幅広く、治療の選択肢も豊富にあります。そこで今回はどのような治療があるのか、年代や症状ごとの治療法の選び方についてご紹介します。

シワの治療方法

老け顔の印象を決めるのは、1番目に「色合い」そして、その次の2番目に大事なのが「シワ」です。特に眉間・おでこ・目尻のシワは老けた印象を強く与えます。

ドラマや映画のメイクアップをする時に、老けて見せたい場合にはこの眉間・おでこ・目尻にシワを書くように、この部分のシワは年齢を強く感じさせます。そのため、老け顔を改善したい場合には、眉間・おでこ・目尻のシワを目立たないようにすることが必要です。

ボトックス注射で筋肉の動きを止める!

では、シワの治療としてはどんな方法があるかについてお話します。

まず、眉間・おでこ・目尻のシワというのは、筋肉が動くことが原因で生じます。そのため、筋肉を動かなくすればシワができなくなり、すでにシワがある場合には消すことができます。

この筋肉の動きを止めるのに有効な方法が「ボトックス注射」です。

ボトックス注射を打つことによって、その注射部位周辺の筋肉の動きを止めることができます。
注射を打ってから2、3日ぐらい経つと筋肉の動きが止まり、効果が実感できるようになってきます。

およそ1週間くらいでボトックス注射の効果が最大になり、持続期間は3ヶ月から長い人で5ヶ月くらいです。

ボトックス注射を打てば、注射が効いている間は筋肉が動かないのでシワができにくくなり、老け顔も改善されます。また、シワは長年筋肉が動くことによって深く刻まれているので、ボトックス注射はシワが深くなるのを予防する効果もあります。

ボトックスの安全性は大丈夫?

ボトックス治療を受けたいけれど、副作用が心配という方は少なくないはずです。実は、ボトックス注射はすでに30年近く使用された長い使用経験があり、安全性も確立された治療です。正しい使用方法を守れば、基本的に問題はありません。むしろ、シワをそのまま放置することでどんどんシワが深くなってしまう方が、医師としては心配です。

比較的早い年齢からボトックス注射を打つことによって、それ以上シワを進行させないことが大切です。他にも眉間、おでこ、目尻のシワを埋める方法もあるにはありますが、ベストなのはボトックス注射だと考えます。

当院ではボトックス治療は非常に効果的かつ安全な治療法として、これまで多くの患者様に治療を行っております。

ボトックス治療の注意点

ボトックス注射はそれほど難しい治療ではないですが、注意事項はいくつかあります。
典型的な注意例を眉間・おでこ・目尻でご紹介します。

①眉間の場合
眉間にボトックス注射を打ちすぎると眉間の筋肉の動きが強く止められてしまい、眉間の外側だけが上がる「スポック眉毛」になる可能性があります。眉間のシワが気になる場合には、ボトックスの打ちすぎにならないよう医師と十分に相談してから回数を重ねるようにしましょう。

②おでこの場合
おでこにボトックス注射を打ちすぎると、眉毛が下がりすぎて目を開けづらくなる可能性があります。その結果、まぶたが重たい感じになる副作用が起きるケースもあります。おでこの場合もボトックス注射の打ちすぎには注意が必要です。

③目尻の場合
目尻の場合には、ボトックス注射を打つ方向を間違えてしまうことによるリスクがあります。目の周囲の筋肉にボトックス注射が作用してしまい、ものが見づらくなる複視という症状が副作用として起きる可能性があります。

ボトックスは比較的簡単かつ安全な治療ではありますが、方法を誤ると老け顔を改善しても普段の生活において不自由な思いを感じる可能性があります。そのため、専門の医療機関やクリニックを受診することが大切です。

当院としては確かに副作用はありますが、有効な治療法だと考えています。若い年齢からボトックス注射を受けておくと、5年後、10年後、20年後に注射をしていない人と比べたときにシワが少なく、若々しい顔でいられる可能性が高いと思います。そのため、ボトックス治療は老け顔予防として非常に有効な治療法であると考えています。

<妊娠の可能性がある場合は3ヶ月間避妊の必要あり>
ボトックス治療は比較的若い年齢からスタートされる方が多いという特徴があります。もちろん、ある程度若い年齢からボトックス注射を始めることは特に問題はありません。

ただし、女性の場合に妊娠の可能性がある方は少し注意が必要です。ボトックス注射を打ってから3ヶ月間は避妊が必要です。

なお、ボトックス注射を受けて、赤ちゃんに影響があったという報告はほとんどありません。
そのため、最近では厳密に注意を促さない場合もありますが、当院では妊娠の可能性がある方は3ヶ月間の避妊するように指導を行っています。

50代・60代からでも遅くないボトックス注射

若い頃からボトックス注射を受けておくことが望ましいとはいえ、もちろん50代・60代になってからでも遅くはありません。

私も、眉間・おでこ・目尻、その他にも広頸筋に、複数の箇所にボトックス注射をしています。決して50代・60代だからといって諦める必要はありませんし、手遅れでもありません。50代・60代からでもボトックス注射でシワを減らしたり、それ以上シワを増やさないようにすることは十分に可能です。

むしろ、お年を召された方にこそ、ボトックス治療は非常に有効な治療だと考えています。ぜひ、もう遅いなどと年齢で諦めないでご相談いただければと思います。

たるみの治療方法

次は老け顔の原因である、たるみの治療方法をご紹介していきます。たるみは肌の色合い、シワに次いで改善すべき老け顔の3番目の原因です。
たるみの治療方法はたくさんありますので、当院で代表的に行っている治療を3つご紹介します。

当院での「3つ」のたるみ治療

かつては全身麻酔をかけて皮膚を大きく切り、皮膚を引っ張って縫う「フェイスリフト」という方法がたるみ治療として一般的でした。

今でも行われておりますが、フェイスリフトは次のような理由から減ってきています。

・治療後のダウンタイム(手術後に手術跡などが元に戻るまでの時間)が長い
・傷跡が残ってしまう可能性がある

現在は、機械(マシン)を使ってたるみ治療をしていくのが一般的になりつつあります。機械によるたるみ治療は、熱反応によって皮膚の深いところに熱を届け、肌や皮膚を引き締めるという仕組みです。

当院でも、機械によるたるみ治療として以下の3種類をご用意しています。
● サーマクール(高周波によるたるみ治療)
● ハイフ(超音波によるたるみ治療)
● タイタン(赤外線によるたるみ治療)

これらはそれぞれ皮膚への熱の加え方が異なっています。1つずつ治療の方法を見ていきましょう。

①サーマクール(高周波によるたるみ治療)

サーマクールという治療は高周波によって熱をかけます。例えば、頬の脂肪層の比較的深い所に熱を加えられる方法です。

熱の伝え方としては、面で熱を加えていくという特徴があります。
インターバルとしては半年から8ヶ月に1回ぐらいの頻度で、繰り返し治療を行うことが必要です。

②ハイフ(超音波によるたるみ治療)

ハイフは超音波を使って熱をかける治療法です。

ハイフの正式名称は「超音波高密度焦点式治療器」といい、当院で使っている機械名は、「ウルトラセルQプラス」というタイプです。

このハイフは、超音波をある決まった場所の深さに集中的に照射できることが特徴です。当院に導入しているウルトラセルQプラスは、4種類の深さ(4.5mm、3mm、2mm、1.5mm)のトランスジューサーを使い分けることで、皮膚の深い所から浅い所まで満遍なく熱を加えることができ、効果的にたるみにアプローチします。

治療のインターバルとしては、3ヶ月から4ヶ月に1回程度が目安です。

③タイタン(赤外線によるたるみ治療)

タイタンは赤外線を用いた機械になります。
赤外線を真皮(約2mm)の下層から少し下まで届くように設計されています。

真皮より下まで熱を加えることによって、肌を引き締めていくタイプの治療方法です。当院ではタイタン単独ではなく、「ジェネシス」というNd:YAGレーザーを同時に用いて治療を行います。

Nd:YAGレーザーは、表面的な肌の引き締めを行うものですが、タイタンと併用することで、肌の引き締めによるたるみ治療も同時に可能になります。
治療のインターバルとしては、1ヶ月から2ヶ月に1回程度が目安です。

3つの治療の使い分けと当院での治療の実際

この3つの治療方法のインターバルをまとめると以下の通りです。

● サーマクール(半年から8ヶ月に1回)
● ウルトラセルQプラス(3ヶ月から4ヶ月に1回)
● タイタン・ジェネシス(1か月から2ヵ月に1回)

3つの治療の位置づけとしては、タイタン・ジェネシスは「予防的効果」、サーマクールとウルトラセルQプラスとは「治療と改善効果」と考えてもらえればよいかと思います。

当院では、この全てをフルセットで次の頻度で組み合わせていただくのが理想的だと考えています。

● タイタン・ジェネシス・・1カ月に1回
● ウルトラセルQプラス・・3ヶ月に1回
● サーマクール・・6ヵ月に1回

もちろん、患者様のご希望に合わせて治療を行っておりますのでご安心ください。
診察時にお肌の状態と治療に用いる機械のご希望をお伺いした上で、最終的な治療方針を決めていきます。

年齢別での使い分け

3つの機械は効果だけでなく、年齢によっても以下のように使い分けることもできます。

● 10代・20代・・・タイタン・ジェネシス(赤外線)
● 30代・40代・・・・ウルトラセルQプラス(ハイフ)
● 50代・60代・・・サーマクール(高周波治療)

10代・20代で目立ったたるみも無いという方は、タイタン・ジェネシスにより比較的皮膚の浅いところを予防的にしっかり引き締めていく方法がおすすめです。

その後、30代後半になり垂れ目などがたるみが気になってきたら、ウルトラセルQプラスによるハイフ治療がおすすめです。

そして、50代・60代で比較的たるみが強くなってきた場合には、サーマクールによって、全体に熱をしっかり入れていくと効果的に治療ができます。

ご希望に合わせて機械をお選びいただく際には、年齢で選ぶという方法もぜひご検討ください。

その他のたるみ治療方法もある?

ここでご紹介した3つの治療以外にも、たるみを改善していく治療はまだ選択肢があります。
例えば皮膚に糸を入れる方法です。糸を入れる治療方法に関しては、また別の記事で紹介させていただく予定です。

老け顔治療の優先順位はシミ、シワ、たるみの順

今回は、老け顔の原因であるシワとたるみの治療方法を解説してきました。
老け顔の治療については他の記事でもご紹介した通り、まずは色合いとしてシミ、
そして2番目にシワ、3番目にたるみ、という優先順位で考えていただけたらと思います。

年齢、肌の状態によっても治療方法は異なってきます。「この年齢だからこの方法が正解」というような決まりもありませんので、まずは個別に診断させていただけたらと思います。

私自身59歳(2020年11月時点)になりますが、ご紹介した治療方法にて治療することで、少し年齢よりは若く見えているかなと思っています。

当院では、

・眉間・おでこ・目尻のボトックス注射
・広頸筋というフェイスラインの下にある筋肉に対するボトックス注射
・顔を小さくする小顔ボトックス注射
・機械によるサーマクール、(HIFU)ウルトラセルQプラス

などによるたるみ治療、さらにヒアルロン酸注射などの方法を組み合わせて、老け顔の治療を行っています。

当院の記事を参考にしていただき、みなさん何か心配ごとがあれば、気軽にご相談していただけたらなと思います。

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