ヒアルロン酸注射はジェリー状の液体で、顔などの陥没した部分に注射して持ち上げることによって、シワなどの治療をします。以前は、陥没している皮膚の直下にヒアルロン酸注射をうつことが多く、昔に他院でヒアルロン酸注射を経験された人で、凸凹になったのでヒアルロン酸注射は苦手という人も多いと思います。
しかし、今は加齢により骨の萎縮や、皮膚を支える靱帯の弛緩など、顔全体の老化メカニズルを考慮した方法に進化しています。昔の打ち方であれば、皮膚の比較的浅い部分に注射されてしまうことが多く、笑った時にヒアルロン酸が入った部分がソーセージの様にプッくっと膨れてしまうことがあります。
新しい方法では比較的深い部分の骨近くにうつことが多いので、笑った時もその部分だけが膨らむような違和感がでません。このことは以前からこのブログでも続けて説明していることですので、ご存知のかたも多いと思います。
このあたらしいヒアルロン酸注射の方法の1つとして、こめかみにうつ方法があります。年令を重ねるとこめかみの脂肪が減って、痩せこけてやつれた雰囲気になり、老け顔にみえてしまいます。この部分にも新しい方法でヒアルロン酸注射をすることが可能です。
他の部分よりすこし量が必要で、左右で1本丁度1ml必要です。表面的な持ちあげではないので、仕上がりが自然でふっくらして、若い頃に輪郭に近づきます。また、筋膜の下にヒアルロン酸注射されるので、筋膜が引かれて間接的にタルミにも効果があります。
年令を重ね、こめかみ部分に陥没が現れ始めた方にはお勧めです。もちろん深い部分にヒアルロン酸をうちますので、血管に誤ってヒアルロン酸が入っては危険です。私を含めしっかりトレーニングを受けた医師が処置を行うことで、リスクを最小限にして治療をおこないます。