私が入学した当時の福井医科大学は、
また、たった1年経ったばかりの、
新設医科大学でした。
新しい息吹に包まれ、
これから自分たちが
この大学の歴史を
作っていくのだと、学生は
気概にあふれていました。
学生の向学心に答えるように、
エネルギーあふれる医師が、
親身になってくれました。
その一人は、第2内科M先生です。
名古屋大学から助手として、
福井医科大学に赴任しておられました。
第2内科教授のフィールドワークに
学生の頃から参加して、
そのつながりで福井に来られ、
若くして国立大学医学部助手として、
抜擢されるくらい優秀な先生でした。
極めて多忙な中でも
私たちひよこ学生の為に
英語の内科診断学教科書の
抄読会をしてくれました。
また、健康診断のフィールドワークにも
参加させていただきました。
M先生に、教えられてことは、
今も私の信条になっています。
医師の仕事に終わりはない。
ひとつ終わったとしても、
また、いつ何時呼ばれるかもしれない。
どんなに疲れても、
どんなにつらくても、
どんなに酔っぱらっても、
最後の10%の体力と気力は残すべきだと
教えてくれました。
手を抜くということではなく、
医師は24時間、常に不測の事態に
対応することが出来るための、
心がけでした。
まだ、できてたった1年しか経っていない
福井医科大学でしたが、
若き熱き情熱あふれる先生に、
数多く出会える機会があり
私は大変幸運でした。
医師へのあこがれ | 2009.08.28.金曜日