このたびの大震災で福島第1原発は、周辺地域のみならず日本にとっても世界にとっても未曾有の被害をもたらしてしまいました。前線では今も懸命に関係者が事態の収集に昼夜を問わずご尽力されています。使命感をもって危険な作業を続けられる皆さんには、感謝の気持ちと尊敬の感を禁じえません。ありがとうございます。
今回の、この原発の事故は想定の規模を超える津波がきっかけとなったとは間違いないと思います。しかし、このブログでも書きましたように新幹線はこの大地震でも一人のけが人をだすことなくすべての列車を止めて見せました。
違う業種ですので一概には比べることはできませんが、東京電力も優秀な指導者や技術者がたくさんおられたはずですので、想定範囲をもっと高く設定した安全基準を独自に設定し、原発を安全に停止させることができたはずです。
この結果、新幹線は海外にその技術を輸出することが可能となりますが、日本の原子力技術は世界的に高レベルであったとしても、もう輸出は難しくなりました。資源のない日本にとっては、創意工夫で知恵を搾り出して技術を磨いて、他の国に挑戦するしかないのです。
いっかいの町の開業医が偉そうなことを言っていますが、私たちも、事の大小は違うものの、仕事をする上では同じだと思います。今日はこれで良いと思っても、さらに安全基準や完成度を自分のなかで高く設定しなおして、昨日の自分よりも今日の自分、今日の自分よりも明日の自分と、努力を続けています。これで良いのだという終点はありません。
聖路加国際病院名誉院長日野原先生のように、100歳になっても”まだまだ”と現役を続けておられる先生もいらっしゃいます。もっともっと本気だしていきましょう。可能性は無限大なのですから。