彼女のお父さんへの、
初めてのご挨拶は、
話し合いではなく、
ほぼ、私への説明に
終始しました。
私が、入り込む
隙間はないのだという
お父さんのお考えでした。
しかし、
このまま引き下がることは
できません。
その後も、
繰り返し繰り返し、
私は、彼女の
お宅にお邪魔をして、
お父さんと話す機会を
作って頂きました。
お父さんを、簡単には
説得することはできない
ことはわかっていました。
何度訪れても
孤軍奮闘むなしく、
意見がまとまることはなく、
いつまで経っても
話は平行線でした。
認めて頂けるのが、
いつになるかわからない
行脚ですが、
足繁く自分で通い詰めました。
少なくとも、
そのときは、気兼ねなく
彼女に会うことが
できたのですから
苦にはなりませんでした。
世間を知らない
私のような青二才が、
一代で立派な会社を作った
百戦錬磨の実業家に、
かなうわけがありません。
何度通っても、
私の存在を決して
認めてもらうことは
ありませんでしたが、
以前のように、
彼女を強引にお見合いに
連れて行くようなことは
無くなりました。
しかし、
そうこうしている間にも、
時は少しずつ流れて、
私は学年が進み、
本格的な、
医師国家試験対策を
しなければならない時期に、
なってきていました。
（つづく）
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このブログを始めて読みました
せつない気持ちで読ませていただきました
実は、私は1980年福井大学入学で、つかはらさんと同時期に青春時代を福井県で過ごした男性です
当時、地元の自営業の娘さんと交際していましたので、この“出会い”に書かれた状況が良く分かります
私の彼女も交際中に親の勧め（強制？）で、数回見合いをしています
彼女の父親は、卒業後県外の地元の兵庫県に帰る私との交際を良くは思っておらず、面と向かっての反対はしませんでしたが、結婚させる気はなかったのです
卒業後、１年間は遠距離で交際を続けていましたが、結果、彼女はお見合いで結婚してしましました・・・
続きも読ませていただきます
ありがとうございました