先日、自分の飲んでいる薬があまったので人にあげたとの話を患者さんから聞きました。サプリや市販薬と違って、私たち医師が処方薬としてお出しする薬は効果が科学的に証明されており、必ずではないですがその分、副作用もあります。仮に、外用薬であっても、医師の診察が必要なものは人にあげないでください。
例えば、睫毛がのびる塗り薬グラッシュビスタは、皮膚の循環を良くするお薬ですので、使い始めは一時的に皮膚が赤くなる人がおられます。ほとんどの人はそのまま塗り続けると慣れてきて、赤みは徐々になくなります。しかし、その説明を受けていないと、かぶれたと思って中止してしまうことになります。また、グラッシュビスタには、色素沈着の副作用がありますので、下眼瞼には塗りません。それを知らずに下眼瞼の睫毛も伸ばそうと下眼瞼に塗ってしまい、もし色素沈着になるとパンダさんになってしまいます。
この薬に限らず、効果のあるお薬はほぼ副作用がともないます。医師の指導の下に安全に使ってくださいね。
薬 | 2018.03.16.金曜日