先日は聖心美容クリニック梅田院でヒアルロン酸注射の勉強会がありました。海外の有名な先生が来阪され、注射方法を直接ご指導され、それを目の前で見学させていただき、大変勉強になりました。1:1.618の黄金比率を基準に最小限のヒアルロン酸で、お顔全体をその人のBest versionにしていくという考え方は、理解しやすく日常の診療に直接応用できる概念です。
以前のヒアルロン酸注射方法として、気になる陥没部分である直下の皮下に打つ場合は、比較的ヒアルロン酸量が多めに必要ですが、黄金比率を元に顔全体をV字型に形を整える新しいヒアルロン酸注射方法では、ほとんどの部分で骨膜上の深い部分に打つのですが、ヒアルロン酸量が小量最小限ですみます。
さらに、今回使用されたJuvedermというヒアルロン酸はしなやかなヒアルロン酸でダマダマになりにくく、打った部分の形が滑らかに仕上がります。ダマダマになりやすいヒアルロン酸は打つ先生の技術によっては凸凹になってしまったり異和感が出やすかったのですが、Juvedermは少々下手な先生が注射しても自然な仕上がりになります。
しかし、製品の進歩によっていくら簡単になったとしても、解剖をしっかり理解して危険な部分への注射には細心の注意をし、副作用を避ける方法を心得ていなければ、失明や皮膚壊死などの重大な結果をまねきかねません。