ある程度の年齢以上の人の頚部に、1-2mmの大きさの柔らかいプツプツした皮膚隆起が多数できることがあります。これは、スキンタックやアクロコルドンと呼ばれ、病理学的には皮膚線維腫という良性腫瘍です。
見た目が小さく似ているのでイボと呼ばれますが、手足にできやすいウィルスが原因の一般的なイボとは全く別物です。
治療もイボと同じように液体窒素で治療されることがありますが、周囲の正常皮膚まで凍らせてしまうと、除去後に大きな傷になり、大きなカサブタができてしまい、かえって目立つ傷跡になってしまいます。
ですから、顔や頚部(首)などの隠せない部分のスキンタックやアクロコルドンは液体窒素で取らずに、レーザーで取るか切って取る方が傷跡は比較的きれいになると考えています。
もともとは小さいできものなのに、目立つ部分を液体窒素で処置されてしまい、ものはなくなったのに、傷跡がかえって目立ってしまった人が多く来院されます。隠せない部分の処置は慎重に行う必要がありますね。