眼瞼下垂手術に限らず、大切なのはデザインです。局所麻酔をする前に、医療用の水性染料を用いて、術前に本人さんと決めた希望ラインに基づいて、切開ラインを直接皮膚に描きます。
この染料は昔は口腔内の消毒に使う真っ青な色素なので、ご存じの方も多いと思います。この色素は植物由来なので、原料の出来不出来で色の濃さが毎年違うと聞いたことがあります。
色素は水性なので、術後しばらくすれば、自然に色が抜けて消えてしまいます。
この時点で、余っている皮膚を切除する量を、あらかじめ決めます。皮膚を切除する量は、年齢や皮膚の厚みなどで様々ですが、決して取りすぎることのないように、必要十分な量を、キャリパーと呼ばれる道具で挟んで、決めます。
ここで、デザインした切開線や皮膚切除線が、自然の開閉眼時に生じるしわに沿っているかを確認するために、目を開け閉めしていただき、自然のラインと違和感が出ないように確認します。
デザインが終わると、いよいよ麻酔の注射です。
(つづく)
眼瞼下垂 | 2009.07.17.金曜日