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医師へのあこがれ(その19)

医師へのあこがれ
2009.02.26.木曜日
医師へのあこがれ | 2009.02.26.木曜日

  1981年1月10日。人生を決める2度目の共通一次試験の日をむかえました。
 自らの意志で、試験途中でペンを置いた阪大の2次試験から数えて314日目。医師になると決心し、浪人生活を選び、すべての時間とすべてのエネルギーをつぎ込んだ日々。何度も何度もくじけそうになり、あきらめかけた夢。重圧に耐えかねて、胃痙攣に倒れた日。幼い頃に抱いた医師へのあこがれを、現実にするための日がやってきました。
 親にも心配をかけました。叔父や叔母、親戚の人にまで心配をかけました。周囲の人を失望させても、自身の意志を通しました。いろいろな犠牲を払っているのですから、失敗は許されません。成果が試されるのではなく、必ず結果を出さなければなりません。
 前の日は、なかなか寝付かれず、ふすま一枚隔てた隣の部屋で遅くまで起きている弟に、頼み込んで、早く寝てもらいました。
 受験会場は、大阪府立大学でした。南海白鷺駅が最寄の駅です。すでに、下見をしていたので、迷うこともなく、あせることもなく、教室に到着し、自分の席を見つけ、いったん席に着きました。試験前に早すぎず遅すぎずトイレを済ませテスト開始を待ちました。
 1日目の受験科目は、数学、英語、国語であったと思います。数学は当時、問題自体が大変簡単で満点をとることはさほど難しくはありませんでした。自分の目標どおり、数学は満点の200点がとれた手ごたえでした。英語、国語は良い点数ではありませんが、ほぼ自分の予想どおりの感触でした。
 1日目の試験終了後、中学の同級生で、三国ヶ丘高校で一緒だったN君に出会いました。彼も浪人していて、2度目の共通一次試験をこの同じ会場で受けていました。N君が試験会場の教室に何か忘れ物をして、一緒に教室に取りに戻ったことを覚えています。このときから37年後、N君の奥さんが私のホームページを見つけてくれたおかげで、先日再会をはたしました。(妻共々ご自宅にお邪魔し、おいしいブリしゃぶをごちそうになり、その節はありがとうございました。)
 314日間の中で、自分にとってできることを、すべてやり尽くしました。やるべきことはまだ他にも多くあったかもしれません。限られた時間の中で、あらゆる無駄を省き、ひたすら勉強だけに時間を費やしました。今思えば、非合理的で非能率的部分があったかもしれません。それでも、私にできることは、自分を信じて、最善を尽くすことだけでした。
 その日はあわてて自己採点することもなく、家路を急ぎ、2日目に備えて早めに床につきました。昨日と違い、1日終わった安心感と疲労とですぐに眠りにつきました。
 ほぼ、戦略どおりの展開で、楽勝かに思えたのですが、現実はそれほど甘くありません。2日目、それももっとも得意とする、物理学に落とし穴があったのです。
(つづく)

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One thought on “医師へのあこがれ(その19)

  1. いろんなブログがあって参考になります^^

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