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俵屋の魅力(その1)

日常
2009.01.01.木曜日
日常 | 2009.01.01.木曜日

  以前から人の勧めがあって、京都の老舗旅館”俵屋”に、先日泊まりました。私はもともと出不精で、自宅でごろごしているのがすきなのですが、有名老舗旅館のおもてなしを学ぶために、一度は泊まるべきだと言われていて、昨年末にやっと重い腰をあげました。
  姉小路通りから左に折れ、麩屋町通りを北に数分のところに俵屋旅館があります。俵屋の間口は狭く、俵屋と書かれた灯篭がなければ、何気なく歩いていると、気づかずに通り過ぎてしまうくらいの質素な面持ちです。
 俵屋旅館の歴史は約300年ほど前の江戸元禄時代にさかのぼります。現在の鳥取県、石州浜田の呉服問屋”俵屋”京都支配人岡崎和助のもてなしが、石州藩士に評判がよく、宿屋が本業になったのが俵屋旅館の始まりだそうです。”俵屋”、”柊屋”、”炭屋”の3軒が、京都純和風老舗旅館の御三家として並び称されています。
 京都独特の狭い間口の入口を入り、打水がされた敷石をひとつふたつ踏んだところで、男衆と呼ばれるお出迎えの人が私の右手から現れました。名前を尋ねられたのですが、少し緊張していた私は聞き取れず、”こんにちは、よろしくお願いしますと”と答えて、もういちど名前を尋ねられ、あわてて名を告げると、”お待ちしておりました”と、やさしい自然な歓迎の挨拶が返ってきました。全18室の宿泊者名はすべて覚えているようでした。
 敷石を十も数えることなく、そこはすぐに玄関で、ホテルの豪華なロビーとはまったく正反対の質素な、こじんまりとした玄関でした。老舗旅館の重厚な玄関を想像していた私は、その小ささと飾り気の無さに少々拍子抜けしました。しかし、靴を脱ぎ、板の間に片足をかけた瞬間から、デジャブーのような感覚で時間が逆戻りしました。
 他のホテルと同様に非日常の世界を期待していたのですが、逆に敷居をまたいだ瞬間に体中を日常的な懐かしさに包まれました。かつて幼い頃によく見た風景、感じた空気、足裏が感じる床の感触、そのすべてが私には懐かしく、究極の日常的なものでした。この後も俵屋の多くの不思議と魅力に驚かされつづけます。(つづく)

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