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医師へのあこがれ(その39)

医師へのあこがれ
2010.08.17.火曜日
医師へのあこがれ | 2010.08.17.火曜日

医学部学生が患者さんに直接
接することとなるのがポリクリ
(臨床実習)です。
今までの教科書や講義の中で
だけの知識から実践での知識
や経験を重ねていく場となり
ます。
そんな大切な実習の最初の
最初で私たちのポリクリ
グループはつまづいてい
しまいます。
私たちたちのグループの最初
の臨床実習は第3内科教授
M先生の外来でした。
担当の若い先生が私たちの
控えている外来の一室に、
患者さんを連れてきて
くれました。
年齢は70才くらいのおじいさん
でした。
私たち学生は、医師と同様に
診察をさせて頂き、必要で
あれば検査の指示を出し、
教授が診察する前に、
その結果から病気を診断して、
治療方針を考えておかなけれ
ばなりません。
患者さんは、息切れが強く、
呼吸も速く、以前から
息切れはあったものの、
今回ほど辛いものではなく、
最近ひどくなったので
来院されたとのことでした。
咳込むことも少しはあり
ましたが激しい咳ではなく
痰もそれほど多くないが、
最近少し痰が増えた気が
すると言っておられました。
また、
相当痩せておられました。
息切れは体を動かすと
強くなり、座ったり横に
なると楽そうでした。
熱は微熱程度でした。
講義や机上の勉強では、
たくさんの知識があっても、
実際の患者さんを前にした
時に、その症状だけから、
ある程度まで原因疾患を
絞り込むことができなければ
検査を行うこともできません。
胸の聴診をさせてもらっても
ぜいぜいした音はかすかで
逆に呼吸音が小さく聞き取り
にくいくらいでした。
聴診の勉強は、典型的な
疾患の肺雑音を、テープで
覚えていたはずなのに、
そのときの私たちは、
医師のシンボルのような、
真新しい聴診器を持っている
ものの、
それを十分使いこなす
知識も経験もなく、
ほぼ無用の長物でした。
誰一人も確信が持てないまま
息ぎれがあるので、
とりあえず胸部レントゲン
写真撮影に行っていただく
結論を全員で出しました。
おじいさんは、広い病院の
中を移動して、放射線部から
戻ってくるころには息ぎれが
強くなり、喘鳴も強くなって
いました。
大学病院だから、
学生による診察があるのは
ご理解いただけてたとは、
思いますが、
私たちのために、余分な
時間がかかり、よりつらい
思いをさせてしまったことを
大変申し訳なく思いました。
その直後に、そんな安易な
学生たちの診断を、M教授は
失望の念を持って糾弾する
こととなります。
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はげみになります。
よろしくお願い申し上げます。

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