つかはらクリニック院長のブログ

つかはらクリニック院長のブログ

公式Youtubeチャンネルでも配信中
公式Youtubeチャンネルでも配信中

医師へのあこがれ(その24)

医師へのあこがれ
2009.05.09.土曜日
医師へのあこがれ | 2009.05.09.土曜日

  人生を決める入試試験の本番、福井医科大学二次試験も最終教科である理科の物理を残すのみとなりました。先の2教科、英語はともかく、数学は悪くない手応えがありました。これでこの物理で大きなミスをしなければ、ほぼ合格圏内だとの予想ができました。
 今の大学入試二次試験では、理科1教科で受験できる医学部は少なく、理科三教科の受験を義務づけている医学部もあります。私が受験する当時は、まだ理科1教科で受験できる大学が残っていて、理科を物理1教科で受けられることは、大変有利でした。
 試験開始の合図がありました。物理の問題は3問でした。最初の2問の内容は憶えていませんが、力学と電気の問題であったように思います。複雑な計算はなく、オーソドックスな穴埋め問題で、すべて解けたことを憶えています。
 3問目はその内容もしっかり憶えています。”光の波動性と粒子性に関して述べよ”という問題でした。解答は解答用紙裏面全部の筆記問題でした。私はその問題をみて、思わずガッツポーズをしました。
 共通一次試験で得意な物理を失敗したので、基本に戻って教科書を隅から隅までもう一度読み直し、教科書はほとんどすべて憶えていました。その教科書の物理Ⅱの中に、この”光の波動性と粒子性”に関する記載が、ちょうど1ページほどありました。
 私は、憶えていた内容をほぼ教科書どおりに、解答用紙にびっしり書き込み、さらに光を粒子と考えたときの光子1個あたりの質量もその場で計算してみせました。今ではもうそんな芸当はできませんが、完璧な解答であったと思っています。

 光には質量があるので、ロケットの後部に巨大な光源と凹面鏡を取り付けることで、抵抗がない宇宙では、理論的には光を推進力に進むことが可能となります。これが光子ロケットです。むかし集めたメンコ(泉州弁ではベッタン)に、未来の乗り物として描かれていました。
 この物理の試験が終わった後のことは、ほとんど憶えていません。合格発表までの日をどのように過ごしたのかも憶えていません。手応えがあったので、安心しきっていたのかもしれません。しかし、福井医科大学合格発表当日、現在では考えられないことで、私のみならず、私の家族も不安に陥れられることとなります。
(つづく)

ここを↓クリックしていただければ、はげみになります。よろしくお願い申し上げます。

にほんブログ村 美容ブログ 美容皮膚科へ
ウルトラセルQ+

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。