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医師へのあこがれ(その22)

医師へのあこがれ
2009.04.13.月曜日
医師へのあこがれ | 2009.04.13.月曜日

  共通一次試験の物理での失敗により、目標点数には届きませんでしたが、当初から希望した福井医科大学に出願しました。福井医科大学は当時まだ出来たばかりの医科大学で、私が受験する年に2年目を迎えていました。
 現在でしたら、インターネットで大学のことも、アクセスのことも、場合によってはGoogleのストリートビューを使えば、自宅に居ながらにして、あらかじめ下見することも可能です。しかし、当時はインターネットさえなく、パソコン自体も高価なもので、自宅にあること自体珍しい頃でした。
 福井医科大学を受験すると決めたあと、情報を集めようにも集めようがありません。まず、宿泊するホテルを探すのですが、電話で探そうにも福井のタウンページなどなく、敦賀のおじさんに調べてもらっていくつかのホテルの番号を知りました。
 大学のある松岡町の旅館に電話したところ、医学部を受験するような大切なお子さんをお預かりすることは出来ないと丁重に断られました。やむなく、大学からは離れていますが、福井市内で福井駅前のビジネスホテルに宿を確保しました。
 大学が極めてへんぴな場所にあったので、試験当日公共交通機関を利用するとしても、福井駅から1時間に1-2本のバスを利用するか、電車とバスの乗り継ぎをしなければならず、それも相当時間がかかる遠回りが予想されたので、父が車で送ってくれることとなりました。
 福井は20年に一度の56豪雪のあとで、3月といえまだ路肩にはうずたかく積み上げられた雪が残っているとのことでした。市街地はチェーンが必要な場所はほとんどなくなっているとの、おじさん情報でしたが、高速道路で山間部を抜けるので、父は念のためチェーンを準備し、装着の練習をしてくれていました。
 私はテスト準備に集中し、アクセスに関しては全て父に任せ、最後の仕上げに入っていました。英語は短期間での変化を期待出来ないので、今までの実力を落とさない程度に問題をとき、数学は数学3を中心に対策を行い、得意な物理はもう一度基本に戻って、教科書を隅から隅まで憶え直しました。
 大学への下見の道すがら、九頭竜川に捨てられた大量の雪に圧倒されました。幅広い堤防で挟まれた一級河川は雪で埋まり、その川面はほとんど見えませんでした。残雪の中に現れた、あこがれの医学部校舎は、隣接する小学校校舎より小さく、2階建ての講義棟と事務管理棟がぽつんとたたずんでいました。まだ、たった100人しか学生がいないので、それで十分な大きさだったのです。
 テスト前日のホテルでの父との夕食は、緊張でほとんど食事が喉を通らず、会話もほとんど出来ませんでした。そのな私を気遣って父が話しかけてくれるのですが、それにうまく返事が出来ず、さらに父を不安にさせてしまったことだと思います。
 私は、やや狭まくて硬いベットに早々に潜り込みました。そんな小心者の19才の少年は、子供の頃のあこがれを現実にする日を前に、やるべきことはやったと自分に何度も何度も言い聞かせ、寝付けない気持ちを落ち着かせ、眠りにつきました。
(つづく)

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One thought on “医師へのあこがれ(その22)

  1. ちひろ より:

    インディバとエンダモロジーで2階にお世話になりました★
    体があったかくなって便秘も解消されてすごく満足です(‘-^*)/
    眼瞼下垂の傷も綺麗になってきて十分に毎日の生活を楽しんでます◎
    またお世話になります★
    ://ブログのup嬉しいです.

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